公の(笑)仕事の話は | にあります。 |
司会は有名な芸能人。CDも数枚持ってるし、ライブ番組を録画したビデオも持っています。って所ジョージさんの話はどうでもいいんだけど(笑)
同業仲間にその番組の仕事をした人がいます。イヤでも請負い先の絡みで断れないのよねぇ。2年ほど前の仕事で、放映は昨年かな。記念のDVD録画を頼まれて渡してあげたけど。そのときにはまだ入金が無いと言っていました。数日前に思いついたように聞いてみたら、未だ半入金状態だそうです。中間業者からの請けですが、その請け元の工務店はつぶれてしまっていて、中間業者の責任から少しずつ返済されているとのことです。決して番組が悪いわけではありません。どのリフォーム番組を見ていても、予算外だろうのような仕事を平気で注文する設計士。取りかかっている仕事なので何を言われても途中で投げ出せない状況の工務店が泣くしかなくなってる。全額の何割をはねれば成り立つ設計士と、仕入れ、人工と出費がかさんでいく職人。実務労働の職人からみたら、「何これ!しぉ〜もな」なんていう仕様もたくさんある。住む人も後々困るだろうなぁと言うような設計でも図面に描いた餅物を譲らない。設計の人はきちんと計算してくれればいいんですよ。この色でこのサイズの手掛けでなんてこだわらないでね、そのサイズは引き出し用で使いにくいんだから。他には打ち合わせの度に変わっていく仕様。製作途中で変わることも(--;まったく把握してない特殊物の入荷状況。家紋入りの襖紙なんて1、2週間で出来ないってば。平気で「マスタキー」なんて言われても3ヶ月かかるのよん。ま、間に合わない物はどうしようもないけど…。
職人も設計士のようにこだわって、納得できない設計の仕事は断れよ!そういえば近所で設計士付きの改造工事をしていた家があったのだが、何をこだわっていたのか2年もかかっていたなぁ。改装工事に2年間も毎日職人が出たり入ったり、家主はたまらないねぇ。書き換え・追記 2003/5/23
最近、いや以前からテレビを見ているとリフォーム番組がよく取り上げられていますね。まぁそれはそれで、画面で見えないところに職人の手が見えるので、そのままやろうと思っても行き詰まってしまう方が多いのではないかなと思えてしまいますが。
で、問題は「物件」といわれる建物紹介が多いことなんです。大工さんが売れる見込で建てた「建て売り」のことではありません。『物件』要するに売り物です。業者は買った物件をリフォームして売る商品です。自分の希望により造るものではないんですよね。買うにしてもどこかをかなりの確率で妥協して購入されているのではないでしょうか。金額と比べて「妥協」ということになっているとは思いますが、それにしても数千万を払うことになるのでは?(土地と場所と利便性により、かなり格差はあると思いますが) とはいえ、気に入った「物件」があれば算段するのもいいでしょう。その家の主になるわけですから。ただ、契約を急ぐ取引のようでしたら少し冷静に考えた方がよろしいかと思います。考え直されたら「売れない」と思うから契約を急ぐわけです。ここを直しますから、あそこを直しますから「契約してください」に釣られてはいけません。自分、家族の1日の行動を思い浮かべて、その生活にあった建物かどうかよく考えてみてください。安い買い物ではありませんから。あとから手を入れなくてはならないようですと、後々不満と費用がかさみます。直す箇所の職人さんは叩かれた上に叩かれて(サービスでなんてこともありましょう)直したり取りかえたりしてます。直さなければ支払いをしてもらえないから(そんな業者ばかりではないと思いますけど)
いかにも欲しそうな素振りをすれば「契約」と言われることでしょう。「もう少し考えます」と数度繰り返せば、たぶんコンタクトをとってこなくなるでしょう。買ってくれない客に用はないわけです(笑)
すごいですねぇ、早いですねぇ。このプレハブメーカーの建築スピード。左画像の木建ての必死の建前から2日後に目と鼻の先に組み出したんですが、1日で家が出来てしまってます。プレハブメーカーでも最古参のメーカーで、なかなか丁寧な作りをするメーカーだとは思ってますが、組み立ちだせば「工期○日」、と早いのがうたい文句だけのメーカーと同じですね。陰になった木建ては屋根が形になったところですし、これから外壁工事、サッシ工事ですから。これだけ早く建つのなら絶対安くできていいはず!使われてる大工さんの日当は、カミさんのパート10時間ほどです。それで保険料など全て自前の自営業なので、生活の苦しさはおわかりになろうかと思います。サラリーマン1ヶ月の手取りの給料にも満たないでしょう<むっちゃ切実。
プレハブ=工場で部品を生産し、現地で組み立てる方法[岩波国語辞典] との事ですが、感覚としては掘っ立て小屋という感じがしてなりません。同じメーカーはどこを見ても似たような家になってしまってるし。手間請け大工さんも工期を急かされ、日当稼ぎの叩き仕事になってるところもきっとあるのでしょう。<あるとは言い切らない(爆) まぁプレハブに100年も住むわけではないのでいいのかぁ…。
なんか安心して暮らしにくい世の中になってきてますね。
安らげるはずの我が家なのに、在宅してても気楽でないなんて困ったものです。空き巣ではなくて完全な泥棒犯罪になってます。って空き巣も犯罪ですが(^^;
さて、その泥棒の70%がサッシから侵入してます。建具家業が行き詰まれば、錠には詳しいのでそっちの方向へ向かおうかとヾ(~~;これこれ
サッシのガラスもペアガラスで壊れないものが出てきてます。しかし、1枚で済めばいいが、高すぎて家中のサッシのガラスを交換するようなわけにもいかない。テレビでも泥棒の手口などを放送したりしているが、模倣犯が現れるとも解決にはなりませんね。当営業ページでもサムターン回しのリングカバーを売っていますが、まだこのようなものや2重の鍵などと言っていられるうちはいいのかもしれないと思えてしまう。犯罪とはいえあちらもプロですから、すぐに対策をされてしまうし、更に凶悪な方法になっていきます。ホームセンターの安売りのダミーカメラなど取り付けてもすぐにばれてしまいます。こちらはまだまだ田舎ですから、昼間玄関の鍵をしているところも少ないのです。それ故、あくどい訪問販売に居座られてしまう弊害もあり、20〜30万で済む床下のシロアリ対策工事が100万にもなってしまってます。お年寄りだけの田舎暮らしこそ玄関に鍵を!
話がずれてしまいましたが、泥棒も凶悪になり、人様の家に忍び込むのに強引になってきました。トンカチ1本持っていれば、サッシのガラスを割ってしまえばすむことです。玄関をバールでこじ開けたり、家主が居ても入ってくる凶悪な事件も起きてるのですから、我が身を守ることが必要となってます。すぐに逃げられる状態を考えなくてはならないような時代がこないことを祈ります。
多勢に無勢、隣近所で声掛け合うのが一番の防犯対策になりましょう。
昨今の不景気で大手ゼネコンの破綻など取沙汰されてますが、この田舎でも例外ではありません。今年に入り工務店倒産の話が聞こえてきています。請負い先の個人工務所も銀行停止となり事実上つぶれた状態です。売り掛けはありませんでしたが、この状態では先も見えません。
公共事業を増やしても、独り親方経営の建具屋さんまで仕事が回ってきません。たとえきたとしても、受注業者から下請けへ、更に下請けへとピンハネの中、請負単価は是非もないです。
それでもやらざるを得ない人たちが居て更に請負額は下降の一途をたどっているようです。オーダー品が叩かれれば職人は要らなくなりますね。一部プレハブ業者のような、大量生産の規格品で間に合えば安くできます。大工さんに言われたことがあります。「仕売り品より高いぢゃん」当たり前ぢゃん(--;;採寸して造ってるんだから。吊しの背広でも買えばぁ!!
電話で修理の連絡を受けました。幾度と無く硝子を入れ替えてもらっても、強く閉めると割れるらしい。「製品を作ってもらった建具屋さんへ」と言ったところ、何度直してもらってもダメなのでイヤだと言うことです。製作した合板戸を見てみると、額縁を止めた釘が硝子部分にかすかに出ている。これではいくら新しい硝子を入れても割れます(笑)入れ替えてある硝子は外国産の堅いガラス。国産硝子の数分の一の金額で買えます。でもたぶん上記の状態なら割れるでしょう(笑)
製作先は製造品を見ればほぼどこだかわかります。安受けで有名なところですが、んなことぐらいわかるだろ!直せよな>該当製作所。安いから悪いとは言わないけれど、安い以前の問題ですね。1本の建具に硝子が裏表になってても平気で入れてるし…(これ以上は黙ってよぅ(-.-))
見にくいかもしれませんが、国産硝子は左の画像ぐらいしなります。粘り、透明度などから、うちでは国産硝子しか使っていません。だから利益が薄いのか…、戸車1個とってもそうだから、製品1本にすればかなり利率が悪いことに(泣笑)。
そういえば、うちで焚き物にする材料(木曽檜材)を見て、書院障子を造るから欲しいって言ってたところがあったなぁ。風呂の焚付けにしちゃったけど(笑)
十数年前100人以上いた建具組合員も現在その数30数名とのことです。所詮はなんのバックもない個人経営なのです。事務から仕入れ、製作、取り付けまでこなさなくてはいけません。年金も国民年金がせいぜいで上乗せできるほどの余裕などありゃしません。国民年金も厚生年金ほどの額をもらえるはずもなく将来に不安を抱いております。職人で勤めているのとは違い、ある程度の工場も持たなくてはならない、数台以上の機械も使わなくてはいけない。後々の仕事のため材料も仕入れて乾かさなくてはいけない(半年ぐらいの乾燥期間は必要なのです)。その材料を置く場所も確保しなくてはならない。かなりの投資が必要なのですが、それらの事情から新規に建具屋を開業するなどとても勧められるものではありません。次々と廃業していく中、次の世代の建具屋さんが育つはずもありません。
聞いた話では、使われていた50代の職人が20万以下の給料だそうで、転職してからこんなことならもっと早くやめればよかったと聞きました。手に職といわれる職人でも、その給料ででも勤めなくてはならない現状があります。その仕事しかできないと思いこんでいるからです。
昨年から今年にかけて数名の同業者が廃業しました。職人を使っている大きなところもやめております。景気低迷の昨今、手形などの支払いのためとてもあわないような金額で受けてしまう、また受けざるを得ない状況です。そのためぎりぎりで仕入れた材料もすぐ使っていかなくてはならず、必ず反り曲がりが出るのはごく当たり前です。もっともプレハブメーカーに納めた建具を見てみると、「反って当たり前」の材料を使ってあります。見た目重視のプレハブ仕事なんですよね。良い家を購入したいと思うお施主さんと良いものを作りたい職人さんとの間に、利潤のみの施工店が入ればお互いに損をしているだけだと思います。もっといい仕事がしたい!!
私はこのようなこなしてナンボの仕事をしなくてはならないのならサッサとやめてしまいたいと思っています。今ごひいきにしてくださっている大工さんが立ち行かなくなればすぐにもやめさせていただきます(きっぱり)
建具屋さんがいなくなったらどうなるのかなぁ…。ま、私は今でも何でも屋さんみたいなものだけど(笑)
建具職人、新介さんの独り言 改訂:2003/05/10
プレハブメーカーの売る家は何故にあんなに高いのでしょうか? 大工さんが半年から1年かけて建てる家に比べて、メーカーが1ヶ月半で建てる家。こんなに工期が短いのだからさぞかし人工が安く上がるはずなのに。お客さんが払う半分は新聞広告・有名芸能人を起用したテレビのCM料にでもなるのかな(なっているんです)。そうすると購入額の半分が住宅の本体価格ですね。
大工さんはこう言います。同じ程度の材料を使い、同じような作りにすればもっと安くできる。でもやらないんですよね。職人気質の大工さんは、そんな責任の保てないものは作れない《否定の連続》そうです。売り込み下手ですね大工さん!
家を建てた人、これから建てようと思っている人、自分が住みたい家の設計図描いてみたことがありますか?メーカー展示場の高級な建物を見て決めていませんか?あんなに高級な設備は「坪38万から」なんて言う謳い文句の安い金額では出来ませんよ。
お施主さんのところへ打ち合わせに通っていた大工さん。頻繁には迷惑だからと週に1度、月に2度。考える時間も必要でしょうからと間をあけたまに、謳い文句を掲げて頻繁に通うプレハブメーカーに、油揚げをもらいました。お施主さんがお客さんになってしまったんですよね。CM下手ですね、大工さん!売り込み下手ですね、大工さん!
大工さんと仕事の話 改訂:2003/05/10
設計士さんが描いた図面に添って建築されるわけですが、鉛筆と消しゴムで書くようなわけには行きません。当然誤差が出てきますが、下職人は大工さんの技術力がわかってしまうんですね(^^;特に私の仕事、建具屋さんはね。畳屋さんは平面のゆがみがすぐ分ります。その誤差をカバーするのも下職人の技術力です。
私の請負い先、とある大工さん、「ちょっと悪いかもしれないよ」と言われて採寸してみても、大きく違ってても1分(約3mm)。技術力高いです。
親父が現役でやっていた頃請けおっていた工務店さん、大工さんから「ちょっと違っちゃったけど頼むな」と言われて採寸すると丈の違いが4分(約12mm)。間違いなく建具がはずれます…。頼んでいる建具屋さんに断られると我家へ仕事を持ってきた大工さん、悪いなんて一言も言わないけど、採寸してみると6分(約18mm)。これを直せって言うのか(ーー;)普段頼んでいる建具屋さんに、忙しいときに断られる工務店や大工さんは、よほど仕事がやりづらいか、支払が悪いかどちらかでしょうね。心当たりのある施工先は自覚するべきでしょう。
旧家の改築は致し方ありませんが、新築の現場では建具屋さんの出すゴミの量を見ていてください。仕事の良い大工さんの現場では出るゴミも少ないんです。たくさんの削りかすが出るのは、よほど建付けが悪いか、建具屋さんの寸法違いですね(^^;
1軒の新築にたずさわる職種は20職前後あるはずです。そのうち1社だけが飛び抜けて良い仕事をすることはほぼありません。良い仕事の工務店や大工さんについている下請業全般に良いはずです。だから仕事の悪い施工業者のところは、全般的に悪いんです。単価を落として仕事を執る安かれ悪かれの業者がいるのが現実です。完成までに業者20として5万落とせば、見積額も全体で100万落ちる計算です。単価を落とした以上に資材と技術が落ちているんです。『良い物を安く』は望みですが、12mm床材と15mm床材では仕入れも2倍ほど違うんです。
良い物をそれ以上良い物として納めたいと思っています。
クロス下地の釘の怪 改訂:2003/05/09
クロス貼りの部屋、クロスに釘の痕がブツンと見えてませんか?
これの正体は錆です。今はどこの大工さんもボードを打つのに木ネジを使います。中には昔からのやり方のまま釘打ちの大工さんもいますが。
クロス貼る前に、クロス屋さんがパテで修正したりして釘頭もパテで塗り込みます。しかし年月が経つとその釘の頭が錆びるんです。錆が増殖してパテを持ち上げプツンと浮き出てきます。
錆びない木ねじか錆びない釘を使うかしないとダメでしょう。私の請け負っている大工さん、工務店は錆びない木ネジを使っています。錆びない釘だと長年の振動で抜けてきて結局プツンと出てきますが(^^;こんな釘、木ネジ1本まで大工さんの配慮ですね。箱単位で買うと金額的にもかなり違います。多少割高の単価になりますが、ここはケチってはいけないところでしょう。安い釘かどうかは家を建ててから数年後にわかりますヾ(^^;遅いだろ